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堀田経営コンサルティング事務所

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家電流通業 コンサルタント

ブログ-2(2007年11月〜2014年4月)

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パートの戦力化

 家電量販店では、『パートの戦力化』がローコスト経営の一つのポイントになっています。しかし、実際にはなかなか難しい項目でもあります。マニュアルなどで、業務手順や行動指針などは示すことは可能ですが、特にお客様の要望は多岐にわたり、どうしても社員に質問する機会が増加するケースも多いと私は考えています。

 このような場合、『どのような質問が多いのか』、『質問された項目が共有されているか』を把握し、対応することも大切な項目の一つになってきます。これを把握していなければ、同じ質問に対し、何度も同じ返答を行う必要が生じてしまいます。

 現在では残業問題などで、パートの朝礼参加が減少したり、朝礼時間そのものの時間が減少しており、『チラシに掲載されている特典訴求なども十分な説明を受けていない』のが現状です。

 チラシなどに関する連絡事項の場合、連絡ボードの設置など、仕組み作りで対応することも可能ですが、お客様の多岐にわたるマニュアルには掲載されていない事項については、質問された内容を収集し、対応方法をマニュアルに付け加えていくことが求められます。そのためには、質問された事項に対し、『何を基準に考えているか』を示し、失敗しても『どういった判断がふさわしいかを自分で考えさせる』ことも大切です。

 例えば、マニュアルに『返品基準はレシートを持っておられ、7日間以内』とあったとしても、実際には販売員の説明間違いなど、こちらの不備に関する事象も発生します。その場合の店長の考え方を伝えることが重要だといえるでしょう。実際に起こった問題、質問に対し、『あなたならどうしますか?』という問いを重ね、店長の『考え方』を伝えることがパートの能力をUPします。そのうえで、パートに判断させる回数を増やしていき、失敗した場合は叱責せず、何が悪かったのかを冷静に指導することが、『パートの戦力化』に繋がります。『考える習慣』を身に付けたパートは非常に強く、また、『仕事を任されたい』・『任された仕事には責任を持つ』と考えておられるパートは多くいます。『仕事を任す』とは、放置するのではなく、あとのフォローや注意点の伝達、情報共有を行うことがセットになっているといえるでしょう。

心理の駆け引きで売る

 とくに家電量販店の場合、単価が高い商品が多いため、売上には多分に『心理』が関係していると考えています。

 展示ではエンド訴求で『おすすめN0.1・2・3』などが展開される場合が多いですが、競合状況の激しい時期や地域では、あまり目立った訴求をすると競合に目を付けられ、価格競争になり主力商品の利益が確保しにくい状況になる場合も珍しくありません。

 その為、1・2・3に準主力商品を織り交ぜて価格訴求したり、1・2・3のエンドから通常ゴンドラに入ったゴンドラサイドで主力配置し、主力は機能訴求するなど、方法は色々と考えられます。

 また、接客の際、お客様にいきなり『ご予算はいくらくらいでしょうか?』と案内すれば、『答えられた予算を超える付加価値商品など』が案内できなくなります。接客では、単価UPさせることも重要な取り組みの一つですので、自分から制限を付けるようなトークを最初に行うのは控えた方がいいでしょう。 一般的に接客トークの順番は、機能⇒メーカー⇒価格 と絞っていくのが良いと思います。

 一般に単価UPさせる場合、お客様の『お使いの商品の問題点・困りごと』を聞き出し、快適さ(しかもこれだけ簡単に or 時間が速くetc)を付け加え、最上位モデルからお勧めする『振り下げ販売』を行うと、顧客心理では二度目の提案を受け入れ易くなってきます。

 このように、言葉は悪いですが『駆け引き』を考え売場訴求を行うと、達成感が増幅し、『売れたときの喜び』が大きくなると共に、担当者の能力向上が期待できます。店長は『どうすれば仕事が楽しくなるか?』を考えて指導することも大切です。

 最終のお見送りの段階では、特に接客を行ったお客様には『お客様にピッタリの商品が見つかりよかったですね!』とお客様の商品決定が間違っていなかったことを後押しするだけで、接客が評価され、ファン化しやすくなります。さらに、来店客数の多いレールサイド店では困難ですが、来店客数の少ない郊外店などは、『数日後の調子伺いの電話』などを実施すると固定客化しやすくなるでしょう。顧客心理を考えた売場作りは、お客様・販売員の両方を育ててくれると考えています。

売上向上とパート・アルバイト

 3連休が終わり、今月も今日を除けば残り8日になっています。この3連休はテレビやシングルなどで忙しかったと思いますが、本決算の家電量販店が多いため、注文頂いた商品の出荷を急ぐことも必要です。

 また、パートの戦力化が言われて久しいですが、ここでは効率化という観点よりも、売上高向上という観点から説明したいと思います。

 既存店などで売上高が厳しい場合、パート・アルバイトにヒアリングすることも大切です。当たり前の話ですが、パート・アルバイトは店舗商圏内の地元に居住する場合が多くなっています。

 そこで気になるのが、皆さんの店舗の100%のパート・アルバイトが自店で買い物をしてくれているかということです。どのような店でもパート・アルバイトの自店購入率は100%にはならないと考えるのが自然だといえるでしょう。

 それでは、一体何がパートの自店購入を妨げているのでしょうか?その理由には、大きく分けて① 価格、② 店舗の信頼性があげられます。通常の顧客と違い、パートやアルバイトは従業員販売が適用される場合もあり、①の価格という面では『付加価値商品』・『ブランド品』でなくてもよいという場合に他社購入される場合が増えると考えられます。また、消耗品やパーツ関係はさらに近い企業(競合店・スーパーなどの異業種)で購入することもあります。さらに、低額商品の場合などは、気を遣って購入しにくいということも考えられます。これらのような問題が原因の場合は、比較的解決が容易であると私は考えていますが、問題は②の店舗の信頼性ということです。

 この信頼性とは、商品的な不安やサービス体制の不安ではなく、「店舗の雰囲気が悪い」ということです。例えば、社員が厳しくパート・アルバイトに接している場合や仕事から遣り甲斐が見出せず、結果として報酬を得るためだけの職場になっている場合です。結局は職場の人間関係に問題があることが多いのです。

 気を付けていただきたいのは、パート・アルバイトは『職場の不満を家庭でご主人や親、兄弟、ご近所などに間違いなく話す』ということです。そうするとパート一人だけではなく、商圏内で複数世帯が自店を避けるようになります。これを防止するには、パート・アルバイトを短時間の応援と考えず、社員以上に気を配る必要があります。「パートだから・・・」、「時間が短いから・・・」という判断ではなく、仕事で遣り甲斐を持てるように教育することです。パート・アルバイトの多くは、金銭の為に働いているのは否定しませんが、同数の方が「仕事での遣り甲斐」・「認められたいという欲求」をお持ちです。

 まずは、パート・アルバイトを信用し、仕事で教育してください。その上で、「なぜ、自店で買ってくれないのか?」を聞き易い状況を作ります。その原因を改善することが、パートのみならず、自店商圏内の大多数のお客様が感じている「自店の問題点」だと私は考えています。

 パート・アルバイトの自店購入率を消耗品まで入れて100%にしましょう!

カタログの利用方法について

 昨日、家電量販店の店舗を見学してきましたが、まだクリスマスのPOPが残っている店舗がありました。クリスマスや母の日、父の日、敬老の日などのイベント性の高い行事のあとは、POPが売場に残っていないかチェックすることが必要です。担当者任せにしていると、どうしてもチェックが雑になるため、注意が必要です。この場合、棚卸しと同様の方法で上段の棚から方向を決めてみていくことが効果的です。これらのイベントPOPの他、期間限定プライスも同じで、期限切れのPOPが残っていると粗利を自ら低下させることにもつながりやすく、お客様にも悪い印象を与えてしまいますので撤去作業指示が必要です。

 さて、クリスマスは過ぎましたが、来月半ばまではお客様の来店が多い日が続きます。

 また、今日で多くの企業・自治体が仕事納めになってきますので、明日からは実質的な土日対応が必要になってきます。販売員の休日も回さなくてはならないため、売場に十分な人員が確保しにくくなってきます。

 このようなときは、カタログを利用することも大切です。接客人員が足りないコーナーは、メイン展示を行っている主力拡売機種だけでも展示『カタログページ』を示すPOPを貼っておきます。

 『この商品はカタログの〇〇頁に記載されています』というような内容です。こうすることで、販売員が空いていないときには、お客様がカタログを見て検討しやすくなってきます。

 人員が少ないときは、時間が掛からず、お客様をつなぎとめるような策を講じることが、売上高の確保と自分たちの楽につながります。『サボる』という楽ではなく、どうすれば少しでも楽に仕事ができるかを常に考えましょう。

年末商戦終盤の注意事項

 クリスマスイブになり、今年の年末商戦も残すところ一週間となってきました。

 明日でクリスマスPOPが撤去になりますので、大晦日まで店頭装飾がさびしくなってくる可能性が出てきますので注意が必要です。

 また、年末商戦の大きな需要の一つであるクリスマス商戦が終わりますが、ここからの取り組みは、

① 年内配達・工事完了のアピール

② 照明器具、クリーナーの山積み

③ 持ち帰り商品の在庫確認と在庫切れ情報を店頭で分かるようにする

になってきます。

 さらに来週は最終週であり、多くのメーカーさんが28・29日で休みに入るため、特に在庫状況は完璧に把握するとともに、クレーム対策を十分に行ってください。

 帰省が始まると、都心部よりも地方の店舗が忙しくなるため、販売員の年始年末シフトの再確認を行うとともに、迎春用展示・シングルライフ展示の準備計画を十分に行ってください。

商戦が終盤に掛かると『疲れ』や『気の緩み』が出やすくなりますが、実際には成人式くらいまで、人員の少なさも加わり、実質的に忙しい日が続きます。部下の体調管理にも十分注意する必要があるでしょう。

売価不明商品と売場の維持

 年末商戦の真っ只中ですが、今日の夕方回った店舗では、そんなに来店客数は多くありませんでした。そのような中、一見して売場の維持ができておらず、乱れていると分かる店舗が多く有りました。

 山積みされている商品も多くなっていますが、そのような中、ダブル展示やトリプル展示の商品にプライスが全く付いていない、いわゆる『売価不明商品』が多く有ります。

売価不明商品については以前も記載したと思いますが、値段が付いていなければ『お買い得かどうか』が全く分からず、お客様を困惑させてしまいます。数ある家電量販店の中から、せっかく自店を選んで来店してくれたお客様に対して、非常に失礼なことではないでしょうか?

 今日見た店舗では、パナソニックのナノケアを通常ゴンドラ位置と両サイドのエンドのトリプル展示を行い、メーカーPOPで装飾されていましたが、肝心の両サイドのエンドに全くプライスがついていません。プライスが無ければ、購入意思の強いお客様でもそのまま他店に移る可能性が高まってくるので注意が必要です。

 この店舗では、通常ゴンドラにプライスがついていましたが、お客様に『探さす』という不便をかけていることは事実です。秘策や突飛な販促を行うよりは、確実に売価不明をなくす方が売上高確保の近道です。売価不明に限らず、カタログ切れや歯抜けなど、基本業務の徹底を普段以上に気を配り、売場の維持を行う時期が商戦期であると考えています。 

物理的年齢層と精神的年齢層を考える

 いろいろな店舗を見学すると、気付くことが多くあります。

 その一つがPOPの表現方法です。すでにご存知でしょうが、商品にはお客様の年齢に関係の少ない商品とある年齢以上の方が主に使用される商品があります。

 前者はテレビや冷蔵庫など、生活されている方の多くが求める商品であり、後者は血圧計などある程度の年齢以上の方が多く購入される商品です。このある年代以上のニーズが高い商品をPOPで訴求する場合、『文字の大きさ』と『内容』を慎重に考えねばなりません。

 良く目にするのが、綺麗に仕上がっているのですが、文字が小さく非常に読み辛いPOPです。これは『どういった年代層』に向けた商品であるかを考え、対象顧客の年齢を考慮しなければなりません。年齢などの考慮を行えば、実際のPOPは文字が大きめで、難解な漢字や横文字は少なくなるはずです。これが物理的年齢客層を意識した取り組みになってきます。

 逆に年齢を意識した表現は、慎んだ方が上手くいく場合が多いように感じています。40代や50代の方が、よく「もう年だから・・・」といわれることがありますが、実際に「自分は年取ってる」と思ってる方は少ないのです。私も40代後半ですが、若い頃と意識はそんなに変わっていません。「もう年・・・」というのは、体力的なことでついていけないときの『言い訳』程度に使うだけです。

 特に女性は、何歳になっても若い精神状態を保っておられるので、POPで『高齢者向け』というダイレクトな表現以外に、年齢を意識させる表現は実感を伴わないのです。

 これが、精神的年齢層になってきます。自店の客層にシルバー層が多くても、物理的年齢層だけで考えず、精神的年齢層を考慮して、店舗訴求自体がシルバーにならないよう注意することが大切です。

年末商戦12月の予算

家電量販店年末商戦12月の売上予算は、おおよそ11月の1.4~1.6倍くらいになってきます。11月の平日売上予算が5,000千円なら、12月は7~8,000千円の売上をコンスタントにあげねば予算達成は厳しいものになってきます。

 これを出勤人数で考えると40億円の店舗で40名の場合、12月の延べ出勤人数は1,240人であり、休日6日とすると240日で差し引き1,000人の人数を12月の31日間に振り分けるようになってきます。今年の12月土日祝実回数は9日間で、官公庁の御用納めは28日くらいが多いため、29~31日までを休日と考えると、その数は12日間になってきます。

 この12日間をフル出勤させると480名がそこに割り当てられるため、残りの19日間を520名でまわさねばなりません。そうすると、平日一日あたりの出勤者が27名くらいになってくるため、8,000千円の平日予算なら、平日パーヘッドは300,000円になってきます。

 実際、年商40億の店舗なら、上記のようなシュミレーションになり、12月の月間売上は5億円を売らねば年間予算達成は厳しくなってきます。

 平日のパーヘッドが30万円で、それを全員がクリアしなければならないというのは、かなり厳しい数字です。店長は、あらゆる作業を11月中に終わらせ、12月は『売り』と『補充』に専念できる体制を作ることが大切です。また、どの商品で30万円を作っていくのかという具体性も求められます。

 この場合、レジでどれだけ数字を作れるかということが非常に重要になってきます。家電量販店のレジ担当のフルパートなら年末商戦の土日祝は一人2,000千円を純然たるレジ売上で作らせます。レジ担当が売上を取れる仕組みを考えることも、この時期、店長に求められる大きな仕事だといえるでしょう。

売上不振店舗を担当しているメーカーセールスの方へ

メーカーセールスさんで自分の担当している家電量販店の店舗に売上不振店がある場合は、次のような方法を試していただくのも一つの方法だといえるでしょう。

 また、若いメーカーセールスさんは売上予算規模の少ない店舗を任される場合も多いので、こちらも同様です。

 家電量販業界は『規模の戦い』が売上達成の要因の一つになっているため、家電量販店でも小型店ほど予算達成が難しい状況にあることは、ある意味しかたないことになってくるでしょう。

 しかし、店長の立場からしても『今任せられている店舗の成功』が次のステップへ進む要因の一つになっていることは間違いないといえるでしょう。

 現場の店長からすれば、各評価項目の中でも『売上高』はどの店長も意識していますが、売上高に目をとらわれ、経営についての意識が薄い場合が多くあります。

 経営という感覚からみれば、売上高以外に次のような指標があります。

・粗利額の拡大 

・商品回転率の向上

・交差比率の向上

・ロス率の削減

・一坪あたり売上高の向上

など、他にも項目が出てくるでしょう。

売上不振店舗には、まず、これらの一つの項目を徹底的に意識して取り組むことで、その項目は売上追求よりも比較的容易に達成できる場合が多いのです。そして、予算規模の小さな店舗でも十分可能性は出てきます。

 この達成するという経験が非常に重要であり、店長の自信にもつながります。

 メーカーセールスさんは、自社売上に直結しない項目になりますが、このような目標設定を話し合い、達成させることで『店長との信頼関係』を築くことが容易になってきます。自社商品を売り込むことは重要ですが、店長の信頼を得ることで、継続した売上が見込めます。

 メーカーセールスさんと家電量販店店長さんの『成功体験の共有』が、売上不振店小規模店舗に必要な項目だといえるでしょう。

部下の将来

 私も多くの店長と同様で、売上を作っていくとき、まずは結果ありきで『どうしたら、何をしたら達成できるか?』を考えていました。いうならば、『逆算の考え方』です。

 この日に、これだけの売上の山を作りたい。それなら、こういう販促・見込み取りを行なおう。

 その為には、いつから準備しなくてはいけないか?などを逆算して考えるということです。特定の日に売上の山場を作っていくには、周到な計画が必要だからです。これは今も、メーカーさんがインストアプロモーションなどを行なう時には、必ずアドバイスしています。

 この逆算の考え方は売上だけではなく、実は部下の指導・マネジメントにも非常に効果があるのです。

 皆さんは、部下一人ひとりに対して、部下の2年後・3年後をイメージされて指導されているでしょうか?

 私は店長時代、多くの非常に優秀な部下に恵まれました。ある日、その中の一人が『店長からみて2年後の僕は主任になれると思われますか?』といった質問を受けました。その社員は、2年後には主任になって自分でコーナーを引っ張っていきたいということを熱い思いで語ってくれました。

 その時のアドバイスは、『主任になってから主任の仕事を覚えていくのは遅い。一般社員の中で主任の仕事ができる人が主任に選ばれる。今の立場で主任の仕事をしてもらえばいい』というものでした。一応、アドバイスしたものの、実際にはそのときまで『部下の2~3年後』イメージして指導はしていませんでした。

 私にとっても、部下のこの質問は非常に勉強になりました。そのときから一人ひとりの将来に対する考えを普段の会話の中で模索しました。そして、押し付けではなく、部下の将来イメージして、『2~3年後にこのレベルまで到達させるには、今何を教えればいいのか?』ということを念頭に置いて指導しました。実際に2~3年後の部下の姿をイメージしてみると、私自身の指導内容がより具体的になってきたと感じました。

 私に質問してくれた社員は、今、まだ規模は小さいですが店長をされています。忙しさに流されることなく、目先の指示ではなく、将来を具体的にイメージした指導と部下自身のイメージが合致したときに部下のみならず、店長自身も飛躍的に能力を伸ばすことができると考えています。

 将来のイメージを具体的に描き、逆算の考え方で部下の能力を伸ばしていただきたいと思います。

店長の立ち位置

 店長によっては、全く売場に出ない方も居られます。これも問題ですが、売場に出ていても接客ばかり行い、店舗の指揮を全く取らない店長にも問題があります。

 特に500坪を超える店舗の場合、店長が進んで接客に行ってしまうと店舗は上手く回りません。先日、ある店舗で見かけた光景ですが、クレームで販売員が店長を呼びにいっても、店長は「接客中だから」の一言で片付けていました。当然、お客様は待たされ、クレーム自体が大きくなっています。クレームの場合だけではなく、店長は売場全体の流れや接客中の販売員の把握、空いている販売員への接客指示、レジの捌き、欠品補充指示などを行なわねばなりません。

 その為には、『店長の立ち位置』を見極めることが、非常に重要になってきます。店長の立ち位置の見極めとは、

『全体が見渡せて、声を掛けられにくいところ』

です(レールサイドの超大型店は除きます)。

 こういった場所は、必ず各店舗に存在しますので、店長はこの場所を見ぬかねばなりません。多層階なら各フロアごとに見つけ出してください。司令塔としての店長が接客ばかりしていては店舗は上手く回らず、結果として売上高は伸びてきません。

 万一、店長が店舗のフォローを行うなら、レジなど交代しやすい場所に入ることが重要です。接客なら、お客様に失礼にならないよう、空いた社員と交代することも仕組みとして考えて下さい。

 店長立ち位置を見極め、全体の把握と指示に徹している店舗は、店舗全体が活性化している場合が多く、溌剌としています。

新幹線指定席の行動

 今週も東京に行ってきましたが、新幹線に乗るといつも思うことがあります。本当に些細なことですが、新幹線の指定席に乗り込むと100%のお客様がある一つの箇所に目を向けます。

 それは当たり前のことでしょうが、最前列の座席番号です。乗客は最前列の座席番号を確認し、最前列の座席番号が1番であるか、大きい数字からなのかを見ることによって、自分の座席が列車のどのあたりか、見当を付けるのです。その為、乗客の目は最前列の座席番号を注視しています。

 これに対し、自由席はどこが空いてるかを探す為、一般的に列車内全てについて視野を広げ、見渡す乗客が多いのです。

 この習性は店舗でも見ることができます。新製品など、型番レベルで商品を決め打ちされているお客様は、まず自分の気に入った商品を探すため、「早く発見したい」という希望をもっておられます。その商品の話題性が高ければ高いほど、発見してもらいやすい場所に展示せねばなりません。また、そこからの振り替えも行う場合がある為、振り替えストーリーは話題性の高い商品から始まることになってきます。

 では、新幹線の指定席最前列の座席番号に該当する場所はどこでしょうか。

 結論からいうと、店舗によって変わってきます。実はこの視線の集まる場所を見抜くことが店長の重要なポイントになってくると考えています。もし、これらの位置を見抜けない店長なら、店舗における自分の立ち位置を見抜けない可能性が高い為、店舗運営の指示に支障をきたします。店舗内の見方を「お客様視線」「店長視線」「競合視線」になって確認することも大切です。

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