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堀田経営コンサルティング事務所
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粗利が取れていない場合は、環境以外に自店の不備を確認することが大切です
粗利が取れないという声を良く聞きます。
確かに、家電製品の取り扱いが他社家電量販店だけでなく、ネット通販、その他流通業にも拡大しているため、“粗利”が取りにくいのは確かなことでしょう。
しかし、粗利を低下させているのは競合の多様化だけではありません。
自店の不備から粗利を落としている場合もあるのではないでしょうか?
例えば、
① 売場のメンテナンス不足
② 不要値引きの発生
―――などが挙げられます。
①の場合、かなりの確率で見受けられるのが、「期限切れセールプライス」です。
家電量販店ではセールプライスとして、「期間限定プライス」や「特選品プライス」、「毎週のチラシプライス」など、多くの種類のプライスが添付されています。
しかし、その中に期限の切れたプライスがそのままつけられていることが、よくあります。
これらセールプライスの商品には、バイヤーがメーカーと商談し、期間中の販売台数で補填をもらっている商品も多くあります。
また、チラシの目玉で台数限定のマイナス粗利の商品もあります。
これらのプライスが期間が切れてもそのまま商品に貼付されていたり、決められた台数以上に限定台数商品を販売している店舗もあります。
まずは、「粗利が取りにくい」と嘆く前に、まず、セールプライスの取り忘れのような「人為的ミスを無くす」ため、店頭をチェックしていただきたいと思います。
このチェックは指示するだけでなく、役職者の最終チェックも必要です。
担当者任せにして放置していれば、「チェックしなくても誰からも何も言われない」という認識が根付き、担当者が役職者の指示を軽んじてしまうからです。
その為、最終のチェックは必ず役職者が行い、取り忘れたプライスがあれば「担当者を呼び、その場で指導する」ことが大切です。
期限の切れたプライスは、お客様の信用を失うばかりでなく、自ら粗利を削っていることに気付いて頂きたいと思います。
チェックの方法は、棚卸しの要領で行うと見つけやすくなります。
セールプライスの取り忘れは、目についたプライスをランダムにパッパと取っていくから見逃しが発生しているのです。
棚毎に、右から左というように一品残らず確認することが望まれます。
台数限定商品も担当者任せにせず、店長が把握できるシステムを構築し、全員が認識して同じ答え(予定台数を完売したのか、あと何本販売できるのか?)を出せるようにしていただきたいと思います。
次に不要値引きですが、「市場売価を担当者が知らない」ということが大きな原因となっています。
近くの競合店や他社家電量販ネット通販の価格、値段を合わせなくても大手ネット通販の価格を意識し、今の相場をつかんでおくことが大切です。
これが出来ていなければ、お客様の言うことを鵜呑みにして言い値で販売してしまうからです。
特に売りたい気持ちが強ければ強いほど、値引きで手っ取り早く決めてしまおうという気持ちになりがちです。
自分のお金で仕入れた商品でないため、値引きをしても自分の懐は痛まないということ、個人売上予算というプレッシャーもあり、値引きに安易に応じてしまうため、粗利が低い担当者が入れば、これもその都度、値引きの理由を深く掘り下げて聞くことが大切です。
また、展示商品などは傷や汚れがあれば、たたき売らねば処分できないということになるため、日頃から展示商品は丁寧に取り扱い、清掃を行き届かせるよう指導することも大切なことです。
粗利が取りにくいという現状があれば、環境だけのせいにするのではなく、まず、自店の不備による問題がないかどうかをチェックしていただきたいと思います。
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