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堀田経営コンサルティング事務所
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人はちょうどいい、中間価格の商品を選びやすくなるという特性を持っています
[記事公開日] 2015/04/29
[最終更新日] 2020/03/12
ゴルディロックス効果は「三匹の熊」という童話から名付けられたものであり、ゴルディロックスとはその童話に出てくる少女の名前です。
『森で熊の家を見つけた少女は家に入ってみるとテーブルの上に置かれた3つのお粥を見つけた。一つは「熱すぎるお粥」、もう一つ「冷たすぎるお粥」であり、最後のお粥はちょうどいい熱さだったので、それを全部飲んでしまう。』
―――というお話です。
この「ちょうどいいものを選んでいただく効果」が「ゴルディロックス効果」であり、商売では買っていただきたい商品の拡販を目指すときに用いられ、価格の高い商品、低い商品、中間の商品があれば中間の商品が選ばれやすいという心理効果をついた展示手法のことを表しています。
図は「高価格炊飯器・中間価格炊飯器・低価格炊飯器」を隣接展示した例になります。
こういった展示の場合、通常、「おすすめNo.1・No.2・No.3」というようにベスト3訴求される場合が多くなっています。
この例を用いて「ゴルディロックス効果」を説明しましょう。
前述したように「ゴルディロックス効果」とは、「中間価格の商品が選ばれやすくなる」という心理効果であるため、買っていただきたい商品があるならば、その価格より高い商品と安い商品を両隣に置くことが必要になります。
この価格の高い商品(A)、買っていただきたい(中間価格)の商品(B)、安い商品(C)の隣接展示を行えば、販売比は2:5:3となると言われています。
つまり、この3機種の販売台数が10台であれば、Aは2台、Bは5台、Cは3台になるということです。
この場合のポイントは、必ず「両サイドに隣接展示すること」であり、展示位置を離せば連続性が無くなるため、効果を得ることはできなくなります。
ここで、「高い、中間、安い」という3機種の隣接展示を行えば、価格差がいくらであってもいいのか?という疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか?
その通り、価格比も決められており、効果を得るには6:4:3の価格比が望ましいとされています。
上図では、Bの中間価格に40,000円の炊飯器を置いていますが、この買っていただきたい商品の価格を4で割れば1当たりの金額を算出できます。
実際に計算すると、
40,000円÷4=10,000円
―――となるため、1当たりの金額は10,000円となります。
この1当たりが算出できれば、価格の高い商品(A)は、「1当たりの金額×6」で算出でき、
10,000円×6=6万円
―――となり、価格の安い商品(C)は、「1当たりの金額×3」で算出でき、
10,000円×3=3万円
―――となります。
したがって、60,000万円・40,000円・30,000円という展示にすればいいということがわかります。
また、接客説明についても望ましい順番があり、「まず価格の高いAを薦め、その後、安いC、そして最後にBを薦める」となっています。
これは、まず高い商品を薦めることで「断るお客様」が増加しますが、断るという行為は「販売員が譲歩した」という認識になり、「次に薦められる提案は受け入れないといけない」という返報性の原理という恩返しの心理が働きやすくなるからです。
そこで、次に価格の安い商品を「薦める」のではなく、「こういった商品もある」といった内容で、さらっと低価格商品の存在を知ってもらい、価格差を意識してもらいます。
価格差を意識したところで、「2つ目のお薦めとしてBを説明する」と「どうせ買うなら、CよりもいいBにしよう」という心理になり、Bの成約率が高くなるのです。
ここには6:4:3という比率が大きく関わっており、高い商品(A)と中間価格の商品(B)の価格差が、(B)と低価格商品(C)の価格差より大きくなっており、(C)から(B)へランクアップしたときの負担額が実際に少なくなっているからです。
以上がゴルディロックス効果の説明ですが、各カテゴリーで拡販商品をBとした位置付けで3機種をピックアップし、テーマを決めて集合展示するといいでしょう。
こういったテーマを付けた展開を行えば、「もともと購入する予定の無かった商品を購入する」という非計画購買も増加するため、売上高の向上に役立ちます。
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