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堀田経営コンサルティング事務所
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気持ちを込めて作成したPOPでも見にくければ意味が無くなります。
[記事公開日] 2010/03/10
[最終更新日] 2010/03/10
POPの説明について、「POPの注意点」で記載したような内容は多くの方が言われている一般的な基本項目だといえます。
ここでは、誰も言われていない、あくまで個人的見解ですが「POPで一番大切なこと」だと考えていることを説明します。
POPは「POPの注意点」で記載したように読みやすければ「まずはOK」であり、「POPを自分で描く」という行為が自主的なものであれば、それだけで意識がPOPを貼付した商品に行くため、実績に結び付きやすいという側面があります。
また、POPは技術あり、訓練すれば誰でもうまく(実績が出るように)なるため、上手い・下手で一喜一憂する必要はなく、「これで買っていただきたい」という思いを込めてかくことが大切です。
そのうえで、POPで一番重要なことは「確認」です。
この確認を行う項目は大きく分けて次の2つになります。
時間というコストを費やしてPOPを作成したのであれば、「このPOPを貼付すれば、いくら売上高は向上するか?」という感覚を持つことが必要です。
もちろん、細かい数字で表されるものではありませんが、例えば繁忙期など接客が追い付かない場合、セルフ化する単品型番を決めておき、「このPOPでセルフ化を実現する」という狙いを定めてPOPを作成すれば、実際には接客が出来ず売り逃していた台数分の売上を確保することができ、ざっくりとしたプラスαの金額は予想が付きます。
「このPOPでAという商品からBという商品に振り替えよう」「このPOPで接客時間を何分短縮しよう」「このPOPで〇〇台、販売台数を伸ばそう」など、色々な狙いがあり、これを数値化して目標とすることは可能です。
ただ、「気持ちを込めて作成したPOPでも貼付すれば、それで終わり」ということが多い現状を考えれば、「POPでいくら売上を伸ばすのか?」という目標設定まではできていないと考えられます。
POPで成果を出そうと考えたときに一番大切になるのは「お客様はPOPを見ているか?」という確認であり、見られていなければ「どんなに内容のいい、見やすいPOPでも意味が無い」のです。
見ていただいていなければ、そのPOPの「内容がいいのか、悪いのか」の効果もわかりません。
POPの貼付は展示と同じで、お客様の視野に入れていくことが大切です。
これを実現するのには、接客に入るとき、一拍置いて「お客様がPOPを見ているかどうか?」を確認してから声を掛けるようにすればいいのです。
●POPに気付かず、見ていないお客様が多ければ、POPの貼付位置を変えてみる
●POPには気付いたが、すぐに視線をそらせたのであれば、「文章量が多い」「文字が小さい」「わからない専門用語があった」などが考えられるため、その部分のみ修正する
―――といった小さな改善を積み上げることが大切です。
まずは、「効果が出ない」からといって、すぐに廃棄せず、お客様の行動に合わせて少しの見直しを掛けることが望まれます。
POPはその内容によって、見る距離が違ってくるため、その距離を考えて文字の大きさを調節する必要ようがあります。
まず、ゴンドラの中で「特定商品に目を向けさすPOP」であれば、お客様はある程度全体が見渡せる距離を取っています。
この場合、お客様と商品の距離は約60㎝程度になってくるため、「60㎝離れた場所からでも認識できる文字の大きさ」が必要になります。
また、特定商品に興味を抱き、商品の前に立ち止まって触ろうとした時は、お客様は軽く一歩踏み込むため、約35㎝程度の距離になっているため、全体を見渡す60㎝の距離のPOPより、小さい文字が必要になってきます。
このように、作成するPOPは「どのくらいの距離でお客様は見られるのか?」ということを考えれば、読みやすいPOPを作成することができます。
以上がPOPで一番重要な2つの項目になります。
お客様の行動はPOSデータに現れない情報ですが、売場の販売員は必ず目にしている情報です。
POPの確認に限らず、お客様の行動を確認することに意識を向けさせれば、売場訴求に役立つことは非常に多くあり、それを利用することで売上高をさらに伸ばすことができます。
一級販売士 堀田泰希
堀田経営コンサルティング事務所 代表
●カスタマー・クリエーター
●1962年生まれ 大阪府大阪市出身
●大手家電量販企業の幹部職を務め、2007年 堀田経営コンサルティング事務所を創業。マーケティング・営業に特化した研修・コンサルティングを行い、一部上場家電量販企業、大手家電メーカー販社での企業内研修は年間約60本を数える。中小企業は大阪限定とし、年間延べ100回を超えるコンサルティングを実施。
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