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ある店舗で成功した事例を他店で横展開する際の注意事項について記載しています

なぜ、横展開が成功しないのか?

[記事公開日] 2019/12/28

[最終更新日] 2019/12/28

横展開

家電メーカーの取り組みとして、当たった売場展開・提案を他店でも実施する「横展開」があります。

 

横展開とは、メーカーの提案した売場展開で成功した店舗の展示を量販店の承諾のもと、写真に撮らせていただき、他の店舗でも同様の展示をさせていただくことで拡販を図ろうという内容です。

 

ただ、この横展開を成功させるのは非常に難しく、なかなか実績に結びつかないのが現状です。

 

「なぜ、実績に結びつかないのか?」、結論から言えば次の項目が挙げられます。

●横展開がうまくいかない理由

  1. 担当者の意識の差
  2. 原案を提案した背景の把握
  3. 商圏特性
  4. 店舗の相違(動線・展開場所 etc)

横展開を成功に導くならば、最低限、上記4項目を考えることが大切です。

 

まず、①の「担当者の意識の差」ですが、原案を作成した担当者と横展開を受け入れる担当者では意識の差が生じます。

 

これは家電量販店でも同じですが、担当者自身が企画した展示と上司から「やれ」と言われて行った展示では販売に対する身の入り方、積極性は、意識するしないにかかわらず変わってくるものだということを理解する必要があります。

 

当然、営業担当者の場合も同じで、店舗販売員に対する説明内容が違ってくる可能性が非常に高くなります。

 

これを改善するには、②~④の項目に取り組み、指示を受けた「営業担当者(商品担当者の場合もあり)の独自案」というように担当店舗ごとに特性を考えることが大切です。

 

人の心理として、自分の考えた策には自然に力が入るため、横展開を指示する際も「この売場を横展開せよ」ではなく、「これを見本に自分の策として展開せよ」という方が効果的です。

 

あなただったらどうでしょう?

 

人の案をそのまま受け入れて展開するより、原案はあったとしても自分の案として成功したときの注目を集めたくはないですか?

 

現象的には些細なことですが、ここに横展開がうまくいかない大きな原因があることを理解していただきたいと思います。

 

メーカー本部としては、横展開の原案を「どう変更して成功させたか?」ということを大きく取り上げ、営業(商品)担当者をヒーローにして取り上げるといった感覚が必要だといえるでしょう。

次に②の「背景」ですが、原案を作った担当者から写真だけをもらうのではなく、「なぜ、こういった展示にしたのか?」という理由を訊くことが大切です。

 

恐らく、「こういったお客様が多いから」「実際に売場では、こういったことをお客様から尋ねられるから」「売場の中で、お客様がよく通られる場所だったから」といった答えが返ってくると思います。

 

これらが③「商圏特性」と④「店舗の相違」になってきます。

③の「商圏特性」については、当然、店舗によって商圏内のお客様の特性は違います。

 

これを考慮せず、展示やPOPを「そのまま真似ただけ」ではうまくいくことの方が少ないでしょう。

 

ただ、現実ではこういった検討は時間の関係もあり、なかなか実施するのが困難な状況にありますが、購入いただくお客様のことを考えねば拡売することはできません。

 

筆者も店長として数多くの店舗を経験しましたが、隣町の店舗に異動するだけでも住まれているお客様の特性は大幅に変わってきます。

 

横展開を成功させるならば、必ず、商圏特性を考慮し、提案する店舗にあった内容に修正・変更を行うことが求められます。

最後に④の「店舗の相違(動線・展開場所 etc)」ですが、これも店舗によって、例え同じレイアウトだったとしてもサインや展示の僅かの差で動線が変わってきます。

 

実際に提案する店舗の売場に立ち、お客様の流れの方向や通行量などを確認することが大切です。

 

もし、売場に立てない場合は最低でもヘルパーやラウンダー、もしくは店舗担当者に確認することが大切です。

以上、横展開を成功させるポイントを記載しました。

 

筆者は研修を行う際、常に「提案のカスタマイズ」をお願いしていますが、ここに紹介した内容がカスタマイズになります。

 

熱意を持って、原案の意図を理解し、商圏特性や店舗の特性を組み入れるだけで、提案する店舗だけの「オンリーワンの提案」になります。

 

オンリーワンの提案になれば持って行きやすいですし、量販店にしても「自分の店舗だけ」ということを評価し、受け入れてくれる可能性も高まるでしょう。

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