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堀田経営コンサルティング事務所
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[記事公開日] 2009/09/09
[最終更新日] 2019/09/25
サービス・サポート関係のクレームとして、
①出張修理に関するもの
②配送、工事に関するもの
③プロバイダ、携帯電話等、取次商品に関するもの
④長期保証に関するもの
⑤その他
―――が挙げられます。
家電量販店では①~②に関しては、それぞれの部署に責任者がおり、③に関してはキャリアが対応する場合が多いため、ここでは店舗に直接関係のある長期保証について記載します。
長期保証では購入時に説明しているにもかかわらず、加入されず、メーカー保証が切れたときに、
「こういったサービスは、いつから始めていたのか?商品を買ったときには、こんな案内を聞いていない。説明してくれていたら加入したのに。お前とこの説明不足が原因なんだから、なんとかしろ!」
―――といった「言った・言っていない」という水掛け論に持ち込むパターンが代表例です。
指定機種には無償で長期保証が付いている量販店は、こういったケースは少ないかも知れませんが、加入が有料でお客様の任意になっている量販店には、必ず起こっているクレームです。
加入が任意・有料の量販店は、まず、こういった事象が起こる前に本社の見解を確認しておくことが必要であり、今は起こっていなくとも、こういってくる輩は必ずいますので事前準備が大切です。
下記に長期保証のクレームの一例を記載します。
・課長代理が初期対応。30代男性。修理品はパソコン。
・5年前に自社他店(すでにクローズ済み)で購入したパソコンの修理で自店に来店。
・5年前の購入時に「長期保証を説明されていない」と主張。
・修理伝票を記載してもらいながら、わめいている状況。
・不当要求者:A、店長:B
A:「5年前に説明を受けていないから、なんとかしろ。」
代理:「そう言われましても、ご加入されていませんので長期保証の対象にはなりません。」
この繰り返しを延々と繰り返す。代理の対応に不備無し。ここで安易に預かると後が大変になる。
→代理が対応することになったことは、すでに店長の耳に入っており、店長は出動待機中。
店長は様子を見ながら、先にお客様相談室に状況を説明し、「理不尽な内容なので断るから、万一、あとで本社に電話があった場合、そちらも断って欲しい。」と指示を終了。ICレコーダーの準備もOK。
A:「お前だったら話にならない。店長を出せ!」
代理が店長のもとを訪れ、今の状況を報告する。代理と交代し、店長が対応。
B:名刺を出しながら、「私が店長の○○です。」
A:「お前が店長か。それで、どうしてくれるんだ。」
B:「お話の内容は聞きましたが、代理の説明通りです。私どもに落度はございません。」
A:「説明を受けていないって言ってるんだ。いい加減にしろ!」
B:「長期保証は、あくまでお客様の任意加入です。説明を100%義務付けられたものではありません。当社と致しましてはPOPが店頭に一枚でもあればお客様に案内しているという認識です。」
A:「その時、案内が貼ってあったのを証明せんかい。」
B:「当時も、本社からの確認が何度も入っており、貼っていなかったことは非常に考えにくいことです。また、それを証明する義務は当店にはございません。」
A:「お前も話にならない。社長をだせ。」
B:「私がこの店舗の管理権限者です。社長が出られても、お答えは同じです。」
A:「いいから、出せ!」
→「社長をだせ。」「お答えは同じです。」が、しばらく続く。
B:「何度言われても、お答えは同じです。管理権限者たる私でどうしてもご納得いただけないとすれば、これ以上お話させていただくことはありません。お引き取りください。」
ここで、修理伝票を引き上げる。Aのトーンが下がる。
A:「帰れと言うのか。修理はどうするんだ。」
B:「有償をご納得いただければ、お預かりさせて頂きます。ご納得いただけなければ、お引き取り下さい。」
しばらく、沈黙が続く。
B:「いかがさせて頂きましょう。」
A:「わかった。預かってくれ・・・。」
この場合の対応は「有償で預かる」か「帰っていただく」かの2つに1つです。
納得されず帰られても店舗に何の落ち度もありません。
但し、帰られた場合は近隣店舗に行き、同じ不当要求を行う可能性が出てきます。
これを防止するため、店長は近隣他店に連絡し、同様の答えをしてもらうようにします。
この場合、近隣店舗が店格(役職)の低い店長や新任の店長だった場合、対応手順を丁寧に説明してあげて下さい。
こういった連絡は、こういったクレームだけでなく、万引きやカード詐欺などの場合も同様で本社だけでなく、近隣店舗にも行います。
勿論、上記はお客様が喚きちらし、無理難題を押し付けてくる場合の対応であり、冷静に聞いていただけるお客様には、納得していただけるまで丁寧に説明します。
以下がポイントです。
こちらが折れれば、この輩はまた来ます。
無理難題をいう輩を受け入れれば、そういった輩ばかりが店のお客様として残ります。
こういった輩に、二度と来て欲しくなければ、毅然とした態度で臨みましょう。
いくら売上が欲しくても、輩を拾う必要はありません。
あとで、膨大な時間が掛かりますし、要求はエスカレートしてくるので注意が必要です。
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