家電ヘルパー問題　【追加質問】

項に引き続き、家電ヘルパー（派遣社員）問題で、労働局に問い合せた内容と回答を記載します。

この回答や前項「家電ヘルパー問題　【重要質問】」の回答をみると、運用に柔軟性があるように感じますが、私は非常に怪しいと考えています。

なぜ、怪しいと思うかといえば、公正取引委員会・労働局共に「担当者によって見解が違うのでは？」という疑問が拭えないからです。

また、公正取引委員会・労働局とも、通報された特定事案について調査を行う為、一般論の問合せで回答した内容と答えが変わってくる可能性は、非常に高いものがあると思われます。

基本的に家電量販店はメーカーに「就業場所の提供」しか、契約はされていないはずです。

こうした現状を考えれば、ヘルパーさんとの接触には十分に慎重な姿勢が必要だと言えるでしょう。

●問合せ内容

（全て匿名です）

私はメーカーの者です。家電ヘルパーを家電量販店に入れていますが、最近は家電量販店に指揮命令権が無いことをいいことに、家電量販店の方の何気ない「今日は調子どうですか？」などの言葉の揚げ足をとり、「指揮命令を受けた」と言い出し、そのような事実がないにも係わらず、公正取引委員会や労働局に訴える者が出てきているという噂を聞きました。

幸い、私どもではそういった事案は発生しておりませんが、私どもとしましても家電量販店様に気持ちよく受け入れていただくことと、余計な不安・迷惑を掛けたくはありません。

その為、私どもメーカーから週に１回、ヘルパーに「今週は、家電量販店から指揮命令や不当な扱いを受けていないか？」という事をヒアリングし、何もなければ、その都度、「問題なし」でヘルパーのサインをもらうことは可能でしょうか？

この趣旨は、

①週一回確認し、「問題なし」でサインをもらうことで、ヘルパーの退職間際などに、「あの時、不当に指揮命令を受けた」と後で問題を提起されないようにすること。

②万一、指揮命令を受けたとのことなら、即刻調査し、事実の有無、勘違いを明らかにして、事実関係や疑わしいところがあれば、直ちに家電量販店様に改善を要求するため。

③悪意あるヘルパーが、あとで「指揮命令を受けた」「不当な扱いをされた」と言い出したときに、そのヘルパーのサインした「問題なし」の資料を家電量販店様に提出し、該当期間に問題が無かったことを証明してあげることができるため。

やはり、本当に「指揮命令」や「不当な扱い」を受けた場合は、是正が必要ですし、勘違い・受け取り方の問題もいち早く解決し、お互いの誤解を解くことも大切です。また、家電量販店様とも良好な関係を維持したく、悪意あるヘルパーの脅威をなくし、不安を解消することも重要だと考えているため、ご回答をお願いします。

●労働局の回答

一般論の回答になりますが、基本的に質問内容は「派遣法」の範囲外のことになってきます。これを決めていただくのは、メーカーと家電量販店の任意の相談であると考えて下さい。但し、本当に「指揮命令がなかった」「不当な扱いがなかった」ということが前提です。指揮命令があったのに「問題ない」という回答はできません。

また、何かあった際、家電量販店の求めに応じて提出するしないは、事前の打ち合わせで双方で決めて下さい。このシステムを事前に家電量販店がメーカーに申し出ても、直ちに問題になることはないと考えていますが、家電量販店がメーカーに強要するようなことはできません。あくまで、メーカーの判断で行うようにしてください。