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期待感を膨らませ過ぎて来店されるお客様への接客ほど難しいものはありません

お客様の「期待感」について

[記事公開日] 2008/01/02

[最終更新日] 2008/01/02

お客様の期待感

 

「お客様の期待感は接客で膨らまそう!」

 

私達、現場の販売員にとって、難しい接客の一つに「期待感マンマンで来店されたお客様への接客」があります。

 

チラシを作成される方の中には、特典条件や特典対象外商品の文字などを小さく掲載し、「特典訴求のみを大々的に掲載する」インパクトだけが強いチラシが「お客様を呼ぶチラシ」と勘違いしている方もおられます(これは接客経験の少ない方には、わかりづらいため仕方ないことだといえるかもわかりませんが…)。

 

自宅で「誤認しやすいチラシ」を見たお客様は結果として、「安く買える・特典が付いている」と「期待感」を膨らませて来店されます。

 

そして、店舗で初めて「特典条件や対象外商品」の説明を聞いたお客様は一気に期待感を消失し、大きな不満を抱かれます。

 

折角、時間と交通費を使って来店された訳ですから、当然と言えば当然のことですね。

 

そして、その期待感を裏切った(特典条件の厳しさや特典対象外品の多さなど)時には、販売員がどれだけベストを尽くしても、不満を解消することは非常に難しいのです。

 

こういった状況に当たった販売員は、本当に悲惨です。

 

「チラシのわかりにくさから、お客様の不満を買い、本社に接客の不味さとして言いつけられ(販売員に落度は無いのですが)、その言葉を鵜呑みにした本社はその販売員個人に注意を促す」

 

このような、本当に踏んだり蹴ったりの結果になってきます。

 

こういった経験をお客様が積まれると下図のように来店客数の減少につながるため、注意が必要です。

期待感

こういったチラシはどの業界にもあり、例を挙げればキリが有りませんが、家電量販店でいえば「エアコン訴求」もその一例でしょう。


10大特典などと銘打ち、取付工事費無料・電圧切替無料・コンセント交換無料などを訴求し、小さい文字で必ず「※当社指定機種に限ります 」と記入されています。

 

お客様はチラシの隅から隅まで見て来店されるわけではないため、29,800円のボトム商材でも、この特典が適用されると勘違いして来店されます。

 

そして、販売員が「特典適用されない」ことを伝えると、「39,800円のエアコンではどうか?」と質問されます。

 

それも特典適用が無い説明をすると、「一体、どの機種が特典適用されるのか?」と高ぶった声色で、販売員を攻め立てられます。

 

結局、100,000円以上(あくまで一例)の機種にしか特典適用がないことを知り、店舗を後にするのです。

 

これでは、お客様も販売員も被害者としか言いようがありません。

 

また、企業にとっても、イメージ的に大きなマイナスが生じてしまいます。

 

対応策の一例として、販売員の接客力を信じるならば、チラシのデメリット表示を行うことが効果的であり、

 

①「特典対象商品」に「特典対象といったPOP」を貼るだけではなく、「特典対象外商品」に「特典対象外」という大き目のPOPを貼付する。

 

②チラシに小さく記載されている「当社指定機種に限ります」「○○円以上ご購入の方」といった、一見、店舗にとって不利益に見える内容こそ、店舗では大きく訴求する。

 

―――ということが挙げられます。

 

これら不利益情報を大きく告知しても、一度来店されたお客様はそれを見ただけでは帰りません。

 

多くのお客様が販売員に確認しようとされます。

 

販売員が接触する前に、一旦、「ひょっとしたら特典対象外かもしれない」と思っていただくことで期待感を引き下げると接客がしやすくなります。

 

また、「どれもこれも対象外ばっかりじゃないか。条件があるんだったら書いて貼っておけ!」と言われるお客様も少なくありませんが、こういったトラブルにも「デメリット表示のPOP」は有効です。

 

さらに、「できない」「ついていない」というマイナスの積み上げではなく、「これも付いてる」「あれもついている」という「小さなメリット」を積み上げる方が、接客しやすいのは言うまでもありません。

 

この状況を作るために、接客以前にPOPで認識していただき、販売員が「できない」という回数を減らすのです。

 

そのうえで、特典の単価と通常価格、特典総額(お得になる金額合計)、そして対象機種のメリットを明示しておけば「安さ感」が出てくるため、対象商品の中のボトム商品への振り替えはしやすくなります。

 

例えば、前述のエアコンの場合でしたら、取付工事無料(2万円お得)、電圧切替無料(2,500円お得)、コンセント交換無料(1,500円お得)、総額24,000のお得という表示と「省エネ年間〇〇千円お得」といったランニングコストの安さといった接客の材料を明示すれば接客はしやすくなります。

 

「店舗で高めた期待感」はお客様の満足感を充足させ、リピート化しやすくなってきます。

 

その為にも、接客しやすい材料を準備し、明示しておくことが大切です。

ワンポイント

「付いていない」、「できない」、「対象外」のマイナスを積み重ねる接客より、「付いています」、「これも付いています」のプラス接客が、お客様をファン化させます。

 

その為には、

●チラシのデメリット部分を大きく表示

→来店いただいたお客様には誤魔化しは効かないため、こちらから誰が見てもわかるように表示

 

●特典対象外機種にはPOP貼付で明示

 

●特典対象の中のボトムを目立たせる

 

●特典対象機種のメリットを記載

―――などの準備をし、期待感を裏切った落ち込みを最小限に抑えるところから、再度、接客でお客様に真摯に向き合い、お得さの気付きを与えることが大切です。

 

お客様の期待感は売場で膨らませて差し上げましょう!

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