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堀田経営コンサルティング事務所
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売上高に対する人件費の負担割合を表しています。
[記事公開日] 2008/08/01
[最終更新日] 2019/08/20
売上高人件費比率とは、売上高に対する人件費の負担割合を表しています。
人件費は「減価償却費」と「支払利子」と合わせて、「3大固定費」と呼ばれ、その中でも最も重視されている項目です。
人件費には、法定福利費・厚生費・退職金、販売管理費中の従業員給与・事務員給与・役員報酬・従業員賞与・厚生費等が含まれます。
ここで注意したいのが、人件費は「売上原価」と「販売費及び一般管理費(以下販管費)」の双方に分けて計上されることです(図参照)。
また、図を見ると、人件費が売上高営業利益率と表裏の関係にあるということがわかります。
人件費には「販管費の人件費」だけでなく、「製造費用の人件費(労務費)」や福利厚生費も含まれます。
業種によって「売上高人件費率」のバラつきは大きくなり、異業種との数字だけの単純比較するのではなく、業種の特性を考慮することが重要です。
人件費の目安は一般的に売上高の「10%以下」と言われており、ほとんどの家電量販企業も10%以下になっています。
人件費率が大きければ「人件費の負担が重く、利益を圧迫している」ことを意味します。
かといって、人件費率を抑えようと無理をすれば、「従業員のやる気を低下させてしまう」ことにもなりかねません。
ほかの数値にもいえることですが、この「売上高人件費比率」だけを取り出し、単体で評価することは危険です。
なぜなら、単なる「数字の評価」では「作業内容の質と量」が見えてこないからです。
売上高人件費比率を低く抑える方法は、
―――の2つしかありません。
この数値からは、「接客量が減っていないか」、「成約率が低下していないか」など、「売場で何が起こっているか?」をしっかりと把握しないと分からない内容まではつかめません。
人件費を削減し過ぎて肝心の接客ができなければ本末転倒ですし、「売場を作る時間」が無ければ、それこそPOSに全く現れない「売り逃し」が増加するでしょう。
結果として、お客様は「買いたいのに買えない」「ちゃんと教えてくれれば、もっと良い機能の商品を買ったのに・・・」という不満を抱き、それが来店客数の減少に拍車をかける可能性もあります。
店舗の人件費の把握は店長の重要な業務であり、店長は「バランス業」です。
売り上げ、従業員のやる気、接客のバランスを取れるよう、現場(売場)を熟知し、表面的に数字を追うだけでなく、売場の現状をしっかりと把握することが大切です。
「売上高人件費比率」だけを取り出し、単体で評価することは危険で、単なる「数字の評価」では「作業内容の質と量」が見えないからです。
売上高人件費比率を低く抑える方法は、①売上高の向上、②人件費の削減の2つしか方法はありません。
販売員数を減らせば(売上高が同一の場合)売上高人件費率は抑えられますが、小売業の場合、販売員数を減らし過ぎると売上高や顧客満足は低下することが多くなります。
筆者の経験では、「どうやって売っていこう?」という発想の乏しい店長は「売り」を創れないため、パート削減ばかりに力を入れ、悪循環を引き起こすことが多く見受けれられました。
結局、自らレジに立ち、本人は仕事をしているつもりでしょうが、そのため「店長業務ができない」とイライラしてばかりでは「売りを創る」どころか、マネジメントにまで影響が出てしまいます。
店長としては人数を減らされないようにするため、従業員一人当たり売上高を意識し、人数に見合う売上高を「どうやって取っていこう?」という積極的な姿勢が必要です。
どの企業もそうですが、一度、人員を削減すると(されると)、それが普通になってしまい、パートの採用も難しくなるので注意が必要です。
また、販売員数が減れば、シワ寄せは一般社員にいく場合がほとんどです。
販売員もそのことはよくわかっているため、「今のメンバー数(パートも含めて)を守っていくためにも売上高を取っていこう」ということを「店長や役職の思い」として説明すると理解も得やすく、マネジメントにも役立つので、ぜひ、自分の言葉を持って説明してください。
一級販売士 堀田泰希
堀田経営コンサルティング事務所 代表
●カスタマー・クリエーター
●1962年生まれ 大阪府大阪市出身
●大手家電量販企業の幹部職を務め、2007年 堀田経営コンサルティング事務所を創業。マーケティング・営業に特化した研修・コンサルティングを行い、一部上場家電量販企業、大手家電メーカー販社での企業内研修は年間約60本を数える。中小企業は大阪限定とし、年間延べ100回を超えるコンサルティングを実施。
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