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クリンネスや整理整頓にも意味があり、毎日の継続が望まれる項目です

小売業の基本、クリンネス・整理整頓

[記事公開日] 2007/12/30

[最終更新日] 2007/12/30

クリンネス・整理整頓

従業員の「クリンネス」・「整理整頓」に対しての意識は、店長が考えている程、高くは有りません。

 

むしろ、従業員の中では「優先順位最下位」に置かれている場合が多く、筆者も新入社員の頃は売上高アップに結び付くとは思ってもいませんでした。

 

また、実際に部下の中にも「売場が汚くても、売れればいい」とか、「キレイにしても、しなくても、売上が同じなら、しないほうがマシ」と言う方は必ずいます。

 

こういった部下は口にするしないは別として、どの店舗にも存在していると思われますが、これは「クリンネス」・「整理整頓」が、直接的な売上として目に見えないため、効果測定が出来ず、従業員自身が「本当に売上を上げるのに必要なんだろうか?」と不安感を抱いてしまうからです。

 

売上には「成果がわかりやすい取り組み」と「成果がわかりにくい取り組み」があるということを認識し、区別して考えることが必要です。

 

よく、スポーツの世界でバーベル運動等をしている時に、ただ漠然と行うよりも、今は「どの部分の筋肉」を鍛えているのかを意識し、その筋肉を鍛えているのを実感する方が効果的であると言われています。

 

これは、我々小売業にとっても非常に大切なことであり、このクリンネス・整理整頓が、どういった役割を担っているのかを、日々繰り返して説明する必要があり、それを理解してもらう必要があります。

 

それでは、「成果がわかりやすい取り組み」・「成果がわかりにくい取り組み」について説明しましょう。

 

 

「成果がわかりやすい取り組み」

●ある行為を行うことによって、直接的に売上高の向上に結びつくもの

→チラシ配布、DM送付、電話勧誘、各種キャンペーンの開催 etc

→経費が発生しやすい

→数字化しやすく、効果測定を行うことによって結果を実感できる

 

「成果がわかりにくい取り組み」

●ある行為を行っても、直接的に売上額の向上には結びつかないが、その行為を実施しなければ、今までの売上高をキープすることが難しくなるもの

→クリンネス、整理整頓、挨拶、購入客に対する礼状 etc

→経費が発生しにくく発生しても、ごく僅かで済む場合が多い

→数値化しにくいため、効果測定がしにくい

→成果がわかりにくい為、継続の難しさに直面しやすく、現象的には単純だが管理者に高度なマネジメント力が要求される

 

 

 

【クリンネスの一例】

同じ買物をするなら、少しでも快適で心理的負担の少ない店舗が選ばれます。あなたがお客様で、汚れたトイレを使用しなくてはならない場合、どのような気持ちをいだくでしょうか?

 

トイレが汚れていた場合、お客様に心理的負担を与えます。

その為、汚れたトイレは長期的にみれば、必ず「来店客数の減少」を招き、来店客数の減少は、売上高の減少に直結します。

お客様の自宅から殆ど変わらない距離で、同じ価格、同じ品ぞろえ、同じ接客の質、同じサービス体系の2店舗があり、片方のトイレはいつもキレイなのに対し、もう片方はトイレが汚れているといった場合、どちらの店をあなたは選ぶのかということを考えればわかりやすくなります。

 

ここではクリンネスの一例を挙げましたが、整理整頓も同様でレジ中や売場が乱れていれば信頼性に欠けるため、来店客数の減少や成約率の低下を招く可能性が生じます。

 

このように「成果がわかりやすい取り組み」と同じくらい、「成果がわかりにくい取り組み」も重要であり、その代表例がクリンネス・整理整頓になります。

 

この「クリンネス」・「整理整頓」は次のような決め事を行い、当番制で実施するのが一般的です。

  1. いつ
  2. 誰が
  3. どこを
  4. どのように実施するのか?

①の「いつ」については、毎日・毎週・毎月というように、項目によって「実施時期・時間」を従業員に明示します。

 

前述のトイレの場合、毎日の実施だけでは不十分で朝と晩だけキレイでも仕方ありません。

 

お客様が利用されるたびに「クリンネス」が要求されるため、日々実施する時間を「何時と何時に実施」というように時間単位で取り組むのが一般的です。

 

あまり言われていないポイントしては、これに加え、全メンバーがトイレを利用したときにトイレをチェックし、「汚れていればその場で簡易的にでも清掃を実施する」ように指導することが大切です。

 

次に②の「誰が」ですが、これも①とセットで当番を決めれば実施できます。

 

トイレや駐車場の清掃などは、当番を決めて運営しているでしょうが、什器置き場や特注品置き場などは時間を取って毎日実施することはないため、見逃されやすい箇所になります。

 

それでも、気の利く社員がいれば自ら動いて実施してくれますが、その社員に頼りすぎたり、店長が気付かず、労いの言葉が不足すれば次第に疑問を感じ、「自分だけが行っているのが馬鹿らしくなってくる」ため注意が必要です。

 

これをクリアする方法には2つあります。

 

その「気の利く社員」を大きく評価してあげるか、又はその作業を全員ですべきものとして「標準化」するかです。

 

望ましい運営としては、気の利く社員に頼らず、全員に対し「自分が使用する都度、整理整頓を行わせる」ことですが、店長や役職者が絶えず意識し、乱れていないかを確認する必要が出てきます。

 

朝一番のルーチンとして、店長もしくは役職者は売場・倉庫・駐車場などを一周し、乱れがないかを確認し、不備があれば是正指導するといいでしょう。

 

③の「どこを」はトイレ・駐車場・売場・倉庫・事務所などが、一般的に実施されている清掃対象となる場所ですが、なかでも売場・倉庫は細分化し、売場なら「レジ周り」「壁・天井(ガンタッカーの針など)」「ゴンドラ下」「大物商品の裏」というように細分化し、当番ではなく、担当者に毎日、その都度、クリンネス・整理整頓を行わせ、店長や役職者が抜き打ちでチェックすると効果的です。

 

④については、レベルの問題です。

 

本人がキレイだと思っても、評価するのは第三者(お客様)です。

 

「どのくらい」という精度を示すのならば、まず、店長が見本を示し、「この精度で実施」という基準を作ることです。

 

注意点としては、「見せる」という事を意識してください。

 

店長が見本を示そうとクリンネス・清掃を実施しても、誰も見ていない時に終らせていたら誰も気付かないうえ、手順なども確認することができません。

 

店長が「実施している」ところを見せるのが、必要なのです。

 

但し、何から何までではありません。

 

毎回、何から何まで店長が実施していれば、いつしか、それが当たり前になって、店長の「仕事」になってしまいます。

 

当たり前になってしまえば、店長が実施しなければ「何故しないんだ」と逆に不満につながるため、サジ加減を見極めて行うことが大切です。

 

あくまで、「見本を見せる」という指導として実施していただきたいと思います。

 

クリンネス・整理整頓は「全員の仕事」であり、一人ひとりが自分の仕事として取り組むという感覚が必要です。

 

当番・ルールを決めれば、自分の番でなければ不備を目撃しても知らぬ顔をする社員が出てきます。

 

最終形として、当番・ルールを決めるのは教育の入口であり、「不備を目撃すればすぐに是正する」といった「全員の仕事を進んで行える人に育てる」という出口に導く教育が求められます。

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